暗号資産を始めたいけれど、「どの取引所を選べばいいのか分からない」と迷っていませんか?
日本には数多くの暗号資産取引所がありますが、手数料・セキュリティ・使いやすさ・サポート体制は大きく異なります。
この記事では、2025年最新の情報をもとに、初心者でも安心して選べる国内主要取引所を徹底比較。さらに、セキュリティ事故の事例や最新の詐欺手口も交え、あなたが「迷わず・安心して」取引所を選べるようにガイドします。
読み終えたときには、自分に合った取引所を自信を持って決められるようになっているはずです。
序章:暗号資産を始めたい人がまず知るべきこと
暗号資産(仮想通貨)は、投資対象としてますます注目を集めています。
ビットコインやイーサリアムといった主要通貨はもちろん、NFTやDeFiの広がりによって「暗号資産を持つこと」が未来のインフラ利用にも直結しつつあります。
しかし、いざ始めようとすると最初にぶつかるのが「取引所はどこを選べばいいのか?」という悩み。国内にも数多くの取引所があり、手数料・セキュリティ・サポート体制はそれぞれ異なります。
さらに、暗号資産は金融庁が厳しく監督する「YMYL領域」(Your Money or Your Life)に分類されるため、信頼できる取引所選びは投資成果と同じくらい大切です。
この記事では、初心者が安心してスタートできる国内主要取引所を比較しながら、選び方の基準やセキュリティの要点、最新の詐欺事例への対策まで解説します。
国内主要取引所の特徴と比較(最新2025年版)
bitFlyer|初心者に人気の老舗取引所
bitFlyerは日本最大級のユーザー数を誇る老舗取引所です。特にセキュリティ面への取り組みが評価されており、過去に一度も大規模なハッキング被害を出していないことは大きな安心材料。
取引画面はやや上級者向けですが、ビットコインの積立やクレジットカード決済など「初心者でも続けやすい仕組み」が整っています。
Coincheck|アプリが直感的で使いやすい
シンプルで直感的なスマホアプリが強み。暗号資産初心者にとって「見やすさ・分かりやすさ」は取引を続けられるかどうかの分かれ目になることが多く、Coincheckはその点で優秀です。
一方で、板取引の流動性は他社に比べて薄めのため、スプレッド(売値と買値の差)には注意が必要です。
bitbank|取引量と板の厚さで安心感
bitbankは国内トップクラスの取引量を誇り、板の厚さがしっかりしているため、希望する価格で売買しやすいのがメリットです。
テクニカル分析に対応した高機能チャートも搭載しており、初心者だけでなく中級者以降のユーザーからも支持されています。
GMOコイン|入出金のしやすさとサポート力
GMOグループが運営する安心感に加え、日本円の入出金がスムーズでスピーディー。暗号資産を頻繁に動かしたい人や、即時性を重視するユーザーにおすすめです。
また、カスタマーサポートの評判も良く、困ったときに問い合わせやすい環境が整っています。
SBI VCトレード|金融グループならではの信頼感
SBIグループが展開する取引所で、株やFXなど既存の金融サービスと併用しやすいのが特徴。銀行口座との連携も強く、特に金融資産を一元管理したい人に向いています。
取り扱い銘柄数はやや少なめですが、「大手グループの安心感」を重視するなら選択肢の一つになるでしょう。
国内主要5取引所の比較表(2025年版)
取引所 | 特徴 | 取扱銘柄数 | 手数料 | セキュリティ | サポート体制 |
---|---|---|---|---|---|
bitFlyer | 国内最大級の老舗。堅牢なセキュリティと積立投資が人気 | 約40種類 | 取引所:0.01〜0.15% 販売所:スプレッドあり | 二段階認証、コールドウォレット、マルチシグ | メール・FAQ(やや控えめ) |
Coincheck | 直感的なアプリ操作で初心者向き。NFTマーケットも運営 | 約30種類 | 取引所:無料 販売所:スプレッドあり | 二段階認証、コールドウォレット | チャット・メール対応(早め) |
bitbank | 板取引が盛んでスプレッドが狭い。チャート機能が高性能 | 約30種類 | 取引所:0.02〜0.12% | コールドウォレット、マルチシグ、監査済 | メールサポート(評判高い) |
GMOコイン | 入出金がスピーディー。FXや積立など多機能 | 約25種類 | 取引所:Maker -0.01%、Taker 0.05% | 二段階認証、ログイン警告、システム監視 | 電話・チャット対応(業界トップクラス) |
SBI VCトレード | 大手金融グループの安心感。銀行・証券と連携強み | 約20種類 | 取引所:0.02〜0.1% | コールドウォレット、SBI証券連携のセキュリティ体制 | 電話・メール対応(安心感大) |
初心者が見落としがちな選び方の盲点
暗号資産の取引所は数多くありますが、初心者が重視しがちな「手数料の安さ」や「銘柄の多さ」だけで判断すると、思わぬ落とし穴に気づくことになります。ここでは、意外と見過ごされやすいポイントを整理してみましょう。
販売所と取引所の違いに潜むコスト
「手数料無料」とアピールする販売所で購入すると、実際にはスプレッド(売値と買値の差)が隠れたコストとしてかかります。
たとえば10万円分のビットコインを買う場合でも、スプレッドが数%あれば数千円が一瞬で消える計算です。最初は便利に感じても、続けるほどコストが積み重なり、投資成果に大きな差が生まれます。
板の厚さが安心感を左右する
同じ銘柄を扱っていても、取引所ごとに「板の厚さ」は異なります。板が薄いと、注文が通る際に価格が大きく滑り、不利な約定が起きやすくなります。初心者はこの仕組みを理解せずに「思ったより高く買わされた」と戸惑うことが多いのです。
アプリの使いやすさが“続けられるか”を決める
暗号資産投資は短期で終わるものではなく、日々のチェックや積立設定が欠かせません。そのため、アプリが直感的で操作しやすいかどうかは非常に重要です。複雑で見にくいアプリだと、せっかく始めても続けるモチベーションを失ってしまいます。
入出金や出庫の条件を忘れがち
利益が出ても、日本円に戻すまでに数日かかったり、高額な出金手数料が発生する取引所も存在します。さらに暗号資産を外部ウォレットへ移す際の手数料や処理時間も取引所ごとに大きな差があります。初心者は入金のしやすさばかりに目が行きますが、出口戦略まで含めて確認しておくことが不可欠です。
このように見ていくと、「取引所をどこにするか」は単なるコストや銘柄数の比較ではなく、日々の使い勝手と出口の条件で大きく変わってくるのが分かります。取引所は投資の作業場です。長く安心して使える場所を選ぶことこそ、暗号資産投資を続ける第一歩になります。
セキュリティの真実
暗号資産の世界では「価格変動」よりも恐ろしいのが「資産消失」です。過去の大規模な事件は、投資家に大きな損失を与えましたが、その一方で今の取引所のセキュリティ体制を大きく進化させるきっかけにもなりました。ここでは歴史と現在、そしてユーザー自身ができる備えを整理してみましょう。
過去の事件が教えてくれること
2014年のMt.Gox破綻や2018年のCoincheck流出事件は、多くの人に「取引所に預けっぱなしは危険だ」という教訓を与えました。Mt.Goxは管理体制の甘さから約75万BTCを失い、Coincheckはホットウォレットに依存した結果、約580億円相当のNEMを失いました。これらは「どれだけ大きな取引所でも油断はできない」という現実を突きつけています。
取引所が今取り組んでいるセキュリティ
現在の国内主要取引所は、こうした過去を踏まえて体制を強化しています。顧客資産の大半をインターネットから切り離したコールドウォレットで保管し、資産移動には複数の署名を必要とするマルチシグを導入。さらに外部のセキュリティ監査を定期的に受けることで、リスクを最小限に抑えています。多くの取引所は万が一の被害に備えた補償制度も整備し、以前よりも安心して利用できる環境が整いつつあります。
ユーザー自身が守るためにできること
とはいえ、取引所がどれだけ強固なシステムを導入しても、利用者側の不注意で被害に遭うケースは後を絶ちません。二段階認証(2FA)は必ず設定し、パスワードの使い回しを避けることは基本中の基本です。また、長期保有する暗号資産は取引所に置きっぱなしにせず、ハードウェアウォレットに移して保管するのが賢明です。
もしもの時の備え
不正ログインを疑う通知が来たら、すぐにパスワードと認証情報を変更し、取引所に連絡してアカウントを一時凍結してもらうのが鉄則です。出金が勝手に行われてしまった場合は、スクリーンショットなどの証拠を残し、警察や金融庁に速やかに相談しましょう。慌てて動くよりも、手順を決めておくことで冷静に対応できます。
セキュリティの本質は「取引所に任せきりにしない」ことです。取引所とユーザーがそれぞれの役割を果たすことで、はじめて資産を守る体制が整います。安心して投資を続けるために、セキュリティは常に意識すべき“基盤”なのです。
最新の詐欺・トラブル事例と対策
暗号資産の世界では、技術的なハッキングだけでなく「人をだます」手口が年々巧妙になっています。被害の多くは、仕組みを理解していれば防げるものばかりです。ここでは、2025年現在よく見られる詐欺の実態と、初心者が取るべき対策を紹介します。
ソーシャルエンジニアリングに要注意
最近増えているのが、利用者の心理を巧みに突く「ソーシャルエンジニアリング型」の詐欺です。
たとえば、カスタマーサポートを装った電話やメールで「口座に不正があるからログイン情報を確認したい」と迫ってくるケース。SNSでは「必ず儲かる」「限定キャンペーン」といった言葉で投資グループに誘い込み、個人情報を抜き取る事例も目立ちます。システムを破るのではなく、人をだます――これが最大の脅威になりつつあります。
日本で増えている典型的な詐欺
国内では、有名人や大企業をかたった広告詐欺が急増しています。実在する企業のロゴや人物の写真を使うため、一見すると本物に見えてしまうのです。さらに、「年利20%保証」など現実離れした条件をうたう偽のレンディングサービスも出回っています。登録は簡単でも、いざ出金しようとすると「高額な手数料を払え」と言われたり、そもそも資金が戻ってこなかったりするのが典型的なパターンです。
自分を守るための鉄則
こうした詐欺を避けるためには、まず「甘い話は存在しない」と心得ることです。
取引所を選ぶときは必ず金融庁に登録された正規の業者かを確認し、アプリやサイトも公式のものだけを利用しましょう。見知らぬ相手からのDMや怪しい広告リンクはクリックせず、少しでも違和感を覚えたら無視するのが最善の防御です。さらに、資産は一つの取引所に集中させず、複数に分散しておくことでリスクを軽減できます。
詐欺やトラブルは、情報を知っていれば防げるケースがほとんどです。むしろ「知らなかった」「気づかなかった」が最大の弱点になります。暗号資産の世界で長く安心して投資を続けるためには、最新の手口を常に学び、疑わしいものには近づかない姿勢が欠かせません。
暗号資産の未来と取引所の役割
暗号資産は、もはや投機の対象だけではありません。世界中で金融やインターネットの新しい仕組みとして取り入れられ、日本でも少しずつ「生活に溶け込む存在」へと進化しています。その入口として、取引所の役割はこれからさらに大きくなっていくでしょう。
DeFi・Web3の広がりとゲートウェイとしての取引所
NFTやメタバース、分散型金融(DeFi)など、Web3サービスを使うには暗号資産が必要不可欠です。とはいえ、日本円から直接こうしたサービスにアクセスすることはできません。そのため、取引所は「法定通貨から暗号資産へとつなぐゲートウェイ」として、今後も変わらず重要な存在であり続けます。
日本市場の特徴と安心感
海外の取引所と比べると、日本の取引所は「取り扱い銘柄が少ない」と言われがちです。しかしその背景には、金融庁の厳格な審査があります。裏を返せば、国内取引所で上場されている銘柄は一定の基準をクリアしている証拠でもあり、初心者にとってはむしろ安心して取引できる環境といえます。規制は不便さと引き換えに「安全性」という大きなメリットをもたらしているのです。
初心者がこれから意識すべき投資スタンス
これから暗号資産を始める人にとって大切なのは、「焦らないこと」と「分散すること」です。まずは国内取引所で少額を試し、慣れてきたら複数の取引所を使い分ける。長期保有と短期売買を分けて管理する。こうした小さな工夫が、将来の安心と利益を守る土台になります。取引所はただの入り口ではなく、投資を継続するためのパートナーと考えるべきでしょう。
暗号資産の未来は、単なる投資商品の枠を超えています。送金や資産形成、さらには新しいインターネットの仕組みそのものに関わる可能性を秘めています。その第一歩を踏み出す場所が取引所です。どの取引所を選ぶかが、あなたの投資体験を大きく左右します。未来を見据えて、自分に合った取引所を見つけることこそ、最初で最大の選択なのです。