暗号資産取引所の本人確認にかかる時間とスムーズに通過するコツ

要点まとめ

  • 所要時間の目安:最短数分〜当日中。混雑や不備があると数日。
  • 早く通すコツ:明るい環境・鮮明な書類・フォームと書類の完全一致・平日昼の申請。
  • 避けたい遅延:住所表記のズレ、顔認証の失敗、郵送方式、混雑時間帯。

1. 本人確認にかかる時間の全体像

暗号資産取引所の本人確認(KYC: Know Your Customer)は、犯罪収益移転防止法に基づいて本人と住所を確認する必須プロセスです。現在はスマホと本人確認書類を用いるオンライン本人確認(eKYC)が主流で、最短では数分〜当日中に承認されることも珍しくありません。一方で、提出内容の不備や申請の集中、郵送方式の選択などで、承認まで数日を要するケースも一定数存在します。

スピードを左右する主因は、本人確認方式(即時eKYCか郵送か)、書類の種類と鮮明さ、入力情報の一致度、申請時間帯、そして各社の審査フローです。一般に、eKYC+マイナンバーカードの組み合わせは迅速で、郵送確認パスポート提出はやや時間を要する傾向があります。申請は平日午前〜昼が比較的スムーズで、夜間や週末は翌営業日に回る場合があります。

2. 主要取引所別・本人確認所要時間の目安

以下は国内主要取引所の一般的な目安です。混雑や再提出の有無で上下します。

取引所本人確認方式最短平均的な目安補足
bitbankスマホeKYC10分30分〜1時間郵送選択時は2〜3日
CoincheckスマホeKYC5分30分〜2時間週末夜間は翌営業日持ち越しあり
GMOコインスマホ/PC eKYC10分1〜3時間審査は比較的安定
bitFlyerスマホeKYC当日中2〜6時間混雑時は翌営業日
SBI VCトレードスマホeKYC15分1〜4時間SBI口座連携で短縮傾向

※上記は執筆時点の利用者報告や一般傾向に基づく目安です。最新の公式案内を必ずご確認ください。

3. 本人確認が遅れる主な要因

審査の遅延は、ほとんどが事前対策で防げます。代表的な要因を整理します。

3-1. 提出書類の不備

有効期限切れ、ピンぼけ、暗所撮影、光の反射、氏名や住所の欠け、表裏の撮影漏れ。これらは再提出の原因になり、半日〜数日の遅延につながります。住所は住民票・免許証と完全一致が原則で、丁目やハイフン、旧字体の違いでも差し戻されることがあります。

3-2. 顔認証の失敗

暗い室内、メガネの反射、マスク着用、枠外撮影、端末のブレ。AI判定で失敗すると再撮影、複数回失敗で目視審査に回りやすくなります。

3-3. 申請の集中

夜間・週末やキャンペーン時、相場急変時は申請が殺到。翌営業日扱いや処理遅延が起きやすいため、平日午前〜昼を狙うのが無難です。

3-4. 郵送方式

ハガキ等の受け取りが必要な方式は、配送日数+審査時間が加わります。即日で使いたい場合はeKYC推奨です。

3-5. 取引所の審査基準

自動承認重視か、目視重視かで速度が変わります。厳格な基準は安全性が高い一方で、承認までの時間が延びやすい面があります。

3-6. 登録情報の不一致

氏名(旧字体・スペース)、住所(全角/半角、丁目・番地の表記)、生年月日(西暦/和暦)などが書類と一致しないと差し戻しの対象に。結婚や転居後は最新の書類を用意しましょう。

3-7. 外国籍ユーザーの追加書類

在留カードの提出や補足資料の確認で、1〜2営業日ほど長くなる場合があります。

4. スムーズに通過する具体的なコツ

4-1. 撮影環境を整える

明るい場所で正面から照明を当て、影や反射を抑えます。背景は無地、スマホは固定。表面・裏面・斜めなどの指示に従い、余白を残して四隅まで鮮明に撮影します。

4-2. 書類の状態を確認

有効期限内で、破れ・汚れ・折れがないこと。住所や氏名に変更があれば、最新情報が反映された書類を使いましょう。

4-3. 顔認証のコツ

メガネや帽子は外し、髪で目鼻を隠さない。枠に顔全体を収め、指示された動作(左右の向き・瞬き等)はゆっくり確実に行います。

4-4. 入力情報は書類と完全一致

氏名(漢字/カナ/スペース)・住所(丁目・番地・全角/半角)・生年月日は書類どおり。住民票や免許証を手元で確認しながら入力するとミスが減ります。

4-5. 混雑時間帯を避ける

平日午前〜昼の申請が無難。相場急騰・キャンペーン直後や深夜は避けましょう。郵送方式ではなくeKYCを選ぶのが基本です。

4-6. 再提出は即対応

差し戻しメールの指摘点をよく読み、撮影条件を改善。別の端末で撮るだけで通過するケースもあります。

5. 主要取引所別・通過ポイント

5-1. bitbank

eKYCの処理は比較的早め。住所の記載を完全一致させるとスムーズです。

5-2. Coincheck

アプリ内フローが分かりやすく、明るい環境とゆっくりした動作でAI承認を通すのがコツです。

5-3. GMOコイン

書類の反射や暗さに注意。表面・裏面ともピントを合わせ、切れや歪みを避けましょう。

5-4. bitFlyer

目視確認の比率が高い分、鮮明さと情報一致が重要。暗所・ブレ・反射の解消が近道です。

5-5. SBI VCトレード

四隅まで写す、顔枠に合わせるなど基本を丁寧に。連携口座があると手続きがスムーズな場合があります。

6. 本人確認完了後にできること

承認後は日本円入金と暗号資産の購入、外部ウォレットへの送金、積立・自動購入、ステーキングや貸暗号資産などが利用可能になります。まずは少額入金と少額送金で動作確認を行い、手数料や着金時間の感覚を把握しておくと安心です。レバレッジや先物は追加の同意が必要な場合があり、初心者は現物から慣れるのが安全です。

7. 最終チェックリスト

  • 本人確認書類は有効期限内で破損・汚れなし
  • 氏名・住所・生年月日が書類と入力フォームで完全一致
  • 明るい場所・無地背景・スマホ固定で撮影
  • メガネ/帽子は外し、顔を枠に収めて指示動作をゆっくり実施
  • 平日午前〜昼に申請、郵送ではなくeKYCを選択
  • 再提出メールには即時対応し、条件を改善して再撮影

8. よくある質問(FAQ)

Q. 最短どれくらいで承認されますか?

eKYCがスムーズに通れば最短数分〜当日中で完了することがあります。混雑や不備で数日かかる可能性もあります。

Q. どの書類が早く通りますか?

一般にマイナンバーカードが通りやすく、鮮明な撮影と情報一致が前提です。免許証や在留カードでも問題ありません。

Q. 何度やっても顔認証に失敗します

照明を正面から当て、メガネやマスクを外し、端末を固定してください。別端末での再撮影も有効です。

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